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陽極の考察

充電時、ニッケル水素電池の陽極にはNiOOH(オキシ水酸化ニッケル)が析出する。
NiOOHには、β-NiOOHとγ-NiOOHがあり、γ-NiOOHは通電性が悪いという特性がある。
通電性が悪いという事は、電池の内部抵抗が高いということであり、放電電圧の低下や放電容量の低下を生じるという事になる。

陽極上のγ-NiOOHを極力少なくするために、開封直後の充放電の取扱は重要である。
γ-HiOOHは過充電時に発生するとされているため、ニッケル水素電池の過充電は避けなければならない。
通常の充電器では、電圧の低下や温度の上昇で充電終了の制御が行われる。
しかし、この制御は満充電を過ぎた-過充電域に入った-ところで行われるため、「過充電を避ける」という意味では、役に立たない制御方法である。
つまり、「開封直後のニッケル水素をそのまま充電する事は避けるべき」という事になる。

また、使用中のγ-NiOOH増加を抑えるために、充放電の取扱も重要である。
ニッケル水素電池を過充電しないために有効な方法と考えられるのは、放電終止電圧まで放電した後に、1C充電を1時間行う方法である。
ただし、この充電方法では満充電を正確に把握出来ないので、充電量はバッテリー容量よりも若干(7%程度)少なく設定する事が望ましい。
つまり、「800mAhのニッケル水素電池を800mAで58分充電すれば、適正な状態が維持できる」という事になる。

・おまけ

ニッカド、ニッ水に対してザッピングを行うと、電圧が上昇する現象が見られる。
これは、ザッピングによってγ-NiOOHがβ-NiOOHやβ-Ni(OH)2に転換され、内部抵抗が減少するためではないかと推察される。

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